賃料の減額交渉をしようと思っていますが、何かポイントはありますか?

【本日のご相談】
なんとかお客様も増えてきて、お店としてやっていけるようになってきました。しかし、なかなか利益が出ません。
考えてみたのですが、家賃の比率が少し高いような気がします。
そこで思い切って、賃料の減額交渉をしようと思っています。何かポイントはありますか?

 

【石崎弁護士の回答】

法律上は、税金や経済事情、周辺における同種物件の相場の変動があった場合に、賃料の増減を求めることができるとされています。

 

しかし、現実には、賃料減額の目的は、経営合理化というのがほとんどでしょう。
その場合、賃料を減額できるかは、オーナーを説得できるかという交渉そのものになってきます。
そして、交渉というのは相手がいるものですから、これという回答がないのも事実です。

 

あえてポイントというものを挙げるのであれば、こちらの窮状をしっかりと説明することでしょう。
たとえば、本当に賃料が負担になっているのであれば、明け渡しも余儀なくされるはずです。

オーナーとしても、新たにテナントを見つけるには費用もかかりますし、すぐに見つかる保証もないですから、借り続けてくれる方がよいに決まっています。

したがって、明け渡しの可能性も示すことは意味があるでしょう。

※ただ、これは、賃料の支払いや使用方法に問題ない場合です。
問題のあるテナントであれば、むしろいい機会だと思われてしまいます。

 

また、明らかにオーナーが受け入れられないような減額を求めても、オーナーも慈善事業ではありませんから、応じるわけがありません。

 

当たり前ですが、さも減額が当然であるかのような言い方も、無駄に印象を悪くします。
相手がいるものですから、結局は、誠意をもって交渉するということになるでしょう。

 

 

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