カジュアルレストラン(ビストロ・ブラッスリー・バル)
カジュアルレストラン(ビストロ・ブラッスリー・バル)の経営者においては、下記のようなトラブルやお困りごとが発生することがあるのではないでしょうか?
●お客様から従業員がとったオーダーが違っており、お客様を怒らせてしまったり、場合によっては支払いを拒否されてしまった オーダーの取り違え
●提供したフードの見た目がメニューやHP・SNS上での表示と違うことでクレームを受けてしまった
●予約内容が当初の予約内容と違ったり、予約自体が入っていなかった
ビストロ、バル、ブラッスリーなど、カジュアルなレストランは、フレンチでもイタリアンでも、気軽に入れて、みんなで楽しめるというが売りです。
ただ、多くのお客様が多くのメニューを頼むという性質上、日常的に細かなトラブルもみられます。細かなトラブルは、いかに適切に初期対応ができるかどうかで、当事者であるお客様のお怒りの度合いや、最近ではその後のお店の評判に与える影響に大きく影響します。ここでは、店舗の責任者の方やサービスを提供する方が知っておくことで、火種を大きくせずに対処できる、初期対応について飲食業の現場対応を数多く手掛けてきた弁護士がお伝えします。
目次
【よくあるトラブル①やっと来た食事・・・でもオーダーの内容と違った!そんな時の対応は?】
例えば、オーダーを取り違えてしまうミス。まずは、オーダーを確認し、お店側のミスであれば、すぐに正しい料理を準備しましょう。お待たせしてしまうわけですから、せめて、食事が間延びしないように、代わりに、すぐ出るメニューや飲み物をサービスするといった対応が効果的です。
仮に、お客様の勘違いであった場合、丁寧にご説明しご理解をいただくべきですが、料理の金額によっては、あまり張り合わないという選択肢もあるでしょう。
予防として、注文の繰り返し、伝票の電子化、伝達ミスの予防など、取り違えが発生しやすいところを一つずつ潰していくしかありません。
【よくあるトラブル②期待していたのに・・・実際提供された食事は・・・。】
また、最近多いのは、SNSやHPで見たメニューと違うというクレームです。どうしても、写真と実物でニュアンスが異なる場合が出てきます。
まずは、出来合いではなく個別に調理しているので個別差が出ること、味は変わらないことなど、料理として問題ないということをお客様丁寧に説明しましょう。
その際に、料理の特徴(農家直送なので個体差がある、小さい方が味が濃縮されている)など、前向きに説明ができるとよいと思います。
ただし、見た目が売りの料理なのにその特徴がみられなかったり、明らかに別の料理にみえてしまうようなケースでは、すぐに取り換える必要があるでしょう。
もっとも、提供前に、ホールスタッフが事前に察知できる体制を構築することが最も重要です。
【よくあるトラブル③したはずの予約が・・・ない!?】
致命的な問題になり得るのが、予約が入っていなかったというトラブルです。実際に、予約したにもかかわらず、席が空いていなかったというクレームがあったとご相談を受けたことがあります。
実際に起きてしまった場合、まずはしっかりと謝罪することが第一ですが、今いるお客様を退店させるわけにもいきませんので、せめて、入店時刻から、一番早く退店しそうなお客様を予測し、大体の目安の時間を伝えるべきです。
次回来店時のクーポンなどをお渡しするのも、お店の評判をリカバリーできる方法だと思います。
最も重要なのは、人為的なミスを避けられるように、電話予約の際には指差し確認を徹底するなど、今後の再発防止策を練ることでしょう。
【FOOD Laywerのご提案】
これらは直接弁護士が間に入るほどのトラブルに発展することはまれですが、現場に任せっきりになれば、現場も困惑し、士気も落ちかねません。一度発生したトラブルは、対策を取らなければ再発する可能性が高く、現場の状況を把握した管理者レベルによって対応策が講じられることが、従業員にとっても、お客様にとっても、最善といえるでしょう。
上記のようなカジュアルレストラン(ビストロ・ブラッスリー・バル)における対応策として、
①店長会議などで、しっかりと対応の方法をレクチャーし、余裕があればロールプレイを用いた研修を実施する、
②トラブルをきっかけに、店舗でのルール作り・マニュアル作りを行い、新人に対しても属人的な教育ではなく一貫した対応を行えるようにする、
といったことが効果的です。
カジュアルレストラン(ビストロ・ブラッスリー・バル)のオーナー様、店長様において、社内研修や対応策についてお困りの方は、お気軽にご相談ください。